エルミナージュ3 レビュー

    2011年08月27日 00:41

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    ━━干し魚の奇跡、エルミナージュシリーズ第三作
    エルミナージュ3はスターフィッシュから販売されたwizライクゲーの一つであり、1はクソゲー量産メーカーとして有名だったスターフィッシュから出た優秀なゲームということで干し魚の奇跡と呼ばれていた。
    そして、続く2も真新しい要素は少なかった(というか殆どなかった)が、絶妙なバランスと奥の深いやりこみ要素、プレイヤーが感情移入し易くなるフェイスロードなどの要素があり、こちらも高評価を得た。

    本作はそれに続く3作目で、多くの要素が追加されはしたものの、メインスタッフが開発途中で抜けたり、発売が延期されたりと不安要素が多かった。





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    ━━没入感を高める各種ロードシステム

    本作の最大の魅力は、プレイヤー自信が作成した画像を取り込み、ゲーム内に反映させることの出来るフェイスロードとスタイルロードだろう。
    本作では前作のフェイスロードに加え、キャラの立ち絵を表示させるスタイルロードが導入された。

    元々ダンジョンRPGと言うジャンル自体がプレイヤーの想像力によるものが強く、ユーザーの思い通りのグラフィックを表示させるシステムとは非常に相性が良い。
    他のアニメやゲームからキャラを取ってくるもよし、絵が描けるならオリジナルキャラクターを取り込むもよし、自分自身の写真をパーティーに入れるもよしと、プレイヤーによって様々な使い方が可能。
    画像の制作が若干面倒ではあるが、使ってみるとその素晴らしさが分かるだろう。

    また、呪文名を好きに変更できたり、BGMを差し替えたりとプレイヤーの介入できる要素が多く、好きなようにゲームをカスタマイズできる。

    ただ、今回スタイルロードを導入したせいかデフォルトのキャラグラフィックが極端に少なく、手抜き感を感じる。
    様々な要素に対して、ユーザーに変更を委ねるのは良いのだが、「変更できるのだから最初から用意しなくても良い」という思い違いはしないで欲しい。自由度が高いことと、ユーザーに丸投げすることは全く別物である。





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    ━━大味なバランスと、スカスカなイベント
    個人的にエルミナージュシリーズに対して最も評価している点はその秀逸なゲームバランスだ。
    すこし背伸びをして難しいダンジョンに潜って良いアイテムを狙ってみたり、簡単なダンジョンでも思わぬ罠でピンチになるなど、過去作では序盤~中盤にかけてのダンジョンの進退の緊張感が素晴らしかった。
    また、ダンジョン毎に様々なイベントやギミックが仕掛けられており、プレイヤーを飽きさせない作りになっていたのも印象的。

    しかし、今作では1フロア目のアイテムがショボくなったため、難しいダンジョンの低階層に潜る旨みがなくなっていたり、ダンジョン内にイベント、ギミックが殆ど無いため、ダンジョン攻略の楽しみを感じることが出来なかったりと、ダンジョンRPGとしてもの魅力がかなり少なくなってしまった。
    だだっ広いだけのマップを塗りつぶして、何もありませんでした、というのはあまりにもお粗末だと思う。

    マップを見れば明らかにイベントが配置されていそうな箇所が多く、開発期間が足りずに未完成で出荷したのかと疑いたくなるレベル。
    せっかく延期をしたのだからもう少し完成度を高めて欲しかった。

    また、敵のAIの仕様変更による回復魔法の連発や、奇襲→ブレス連打による全滅、EXスキル精霊契約の壊れ性能やボスのツバメ返し祭りなど、戦闘のバランスもかなり残念なことになっている。
    特に酷いのは後ろ2つで、前衛が殴っても燕で切り返される上に、大したダメージが出ず、後衛のトライデント数発でボスが沈んでいくという完全に魔法職優遇状態。

    さらにストーリーが前作に比べて薄かったり、天候が面倒なだけの要素だったりと不満点がかなり多くなっている。




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    ━━致命的なバグの数々

    本作の評価を最も下げている要素はバグの存在だろう。
    バグの全くないゲームを出すのはメーカーの体力的にも辛いと思うが、今回のバグはやりこみゲーとして致命的なものが多い。
    不思議な鞄を利用した素材無限盗みとそこから派生する素材増殖、EXスキルを自由に付け替えるバグ、極めつけは経験値とお金の無限増殖ができる貯金箱バグが主に挙げられるだろう。

    このゲームは本来、経験値をコツコツ貯めて、良い練度を持った素材を集めてキャラと装備を強化していくのがメインになるはずが、バグのせいでそれらがあっさりと実現できてしまう。
    使わなければいいとも言えるが、目の前に楽な手段が転がっていると、つい手を出したくなるのが人情というものだろう。
    そして、それを行うと熱が覚めてしまい、結果ゲームの寿命を大幅に減らすことになる。

    進行が不可能になるようなバグではないとはいえ、プレイヤーの努力を嘲笑うかのようなバグはやり込みゲーとして戴けない。
    個人的にかなりマイナスな要素だと感じた。



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    ━━総評
    ★★★★★☆ (5.5/10.0) バグがなければ+2
    本作はバランスの悪さやイベントの少なさ、何よりバグが足を引っ張ってしまい、過去作に比べると満足度は低くなっている。
    とはいえ、スタイルロードは素晴らしい要素だと思うし、ハイマスター能力などエルミナージュシリーズ独自のシステムはいい味を出している。
    メインスタッフの小宮山氏が抜けてしまった今、もし4が出るならば少なくとも3以上の出来を期待したいところである。





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